巡る営み
第2回〈上映+トーク〉

『与論の十五夜踊り』(30分)©民族文化映像研究所

『草・つる・木の恵み 』(57分)©民族文化映像研究所
上映作品:
作品1|『草・つる・木の恵み』(民族文化映像研究所|57分)
作品2|『与論の十五夜踊り』(民族文化映像研究所|30分)
ポストトーク:
大石始(文筆家)、井口寛(SALO)、ご来場者
上映会「巡る営み」の第二回を開催いたします。映像は今回も民映研(民族文化映像研究所)の作品、人の営みを記録した2作品です。民映研作品の中には既に途絶えた文化を記録した作品や、脈々と現代へと受け継がれてきた文化の記録もあります。過去の記録を眺めながら思いを巡らせれば、きっと今を生きるヒントがみつかるはずです。上映後には全国各地の郷土芸能を精力的に取材している文筆家の大石始さんとご来場してくださる皆さんを交えてポストトークを行います。参加者の皆様と共に映し出された営みへの知見を広げるような機会になれば幸いです。民族と聞くと難しい印象を受ける方もいらっしゃるかと思いますが、気軽にお越しください(SALO|井口)
開場:14:30
上映開始:15:00
作品1『草・つる・木の恵み』(民族文化映像研究所|57分)
休憩
作品2 『与論の十五夜踊り』(民族文化映像研究所|30分)
ポストトーク開始:16:20(40 - 50分)
会場:SALO STUDIO2(〒255-0003 神奈川県中郡大磯町大磯1665-2)
料金:1000円(要1ドリンクオーダー、中学生以下無料、未就学児入場可)
前売予約・問合せ:talk.to.salo@gmail.com、又はInstaのDM(@salo_oiso)
*件名に「巡る営み第二回」前売り予約と添えてご連絡ください。
*お支払いはイベント当日受付にて、電子決済、クレジットカード、現金がお使い頂けます。
上映作品紹介:
『草・つる・木の恵み』(民族文化映像研究所、57分)
1998年|岐阜県大野郡白川村
冬に数メートルもの降雪を記録する白川郷では豊かな雪解け水も加わり、多彩な草木がある。このフィルムは、その多彩な草木を活用した白川の生活文化を記録したものである。白川郷の先人たちは自然に対する知恵を培ってきた。自然から適材をとりだすには、ふだんの山入りの時からそれぞれの材料のある場所を目にとめておくことだという。また、材料を採取するのに適切な時期や方法など、先人からの経験によって培われていった。
『与論の十五夜踊り』(民族文化映像研究所、30分)
1982|鹿児島県大島郡与論町
鹿児島県の最南端与論島。大きな山も川もないこの島では、水を得ることが容易でなく、雨は天の恵みであった。人々は雨を乞い、年3回、4月、8月、10月の15日に十五夜踊りをしてきた。十五夜フードゥイといい、なかでも旧暦8月のものは最も盛大に行われる。十五夜踊りの途中で夜になり、月が上る。家々では、ススキやダゴ(団子)を月に供える。子どもたちが家々をまわり、密かにダゴを盗る。子どもたちは神であり、神が家々を祝福しているのだという。
ポストトーク話し手紹介:
〈 大石始 〉
1975年、東京生まれ。地域と風土をテーマとする文筆家。音楽雑誌編集部を経て、2007年よりフリーの文筆家としてさまざまな媒体で執筆。これまでの主な著書に『異界にふれる ニッポンの祭り紀行』(産業編集センター)、『南洋のソングライン 幻の屋久島古謡を追って』(キルティブックス)、『盆踊りの戦後史』(筑摩書房)、『奥東京人に会いに行く』(晶文社)、『ニッポンのマツリズム』(アルテスパブリッシング)、『ニッポン大音頭時代』(河出書房新社)など。


〈 井口寛 〉
音響技師。2013年から日本とミャンマーを2拠点としながら、ミャンマーの伝統音楽1000曲を記録・保存するプロジェクト「Gita Yadana」に参加、7年の歳月をかけて全曲の記録を成功させる。自ら音楽レーベル「ROLLERS recordings」を立ち上げ、自身でプロデュース・録音をした作品の発表も行う。2016年に国際交流基金のフェローとして訪れたミャンマー北西部の丘陵地帯で少数民族・ナガ族に出会い魅せられ、以降ナガのユニークな文化の調査・記録を続けている。ナガ族の巨大ドラム作りを記録した映像作品「ナガのドラム」は2020年東京ドキュメンタリー映画祭で上映され大きな話題を呼んだ。2022年よりSALOを主催。